2000/05/19 (金) 14:06:34      [mirai]
 いったいどんな樹の花でも、いわゆる真っ盛りという状態に達すると、
あたりの空気のなかへ一種神秘な雰囲気を撒き散らすものだ。それは、
よく廻ったこまが完全な静止に澄むように、また、音楽の上手な
演奏がきまってなにかの幻覚を伴うように、灼熱した生殖の幻覚させる
後光のようなものだ。それは人の心をうたずにはおかない、不思議な、
生き生きとした、美しさだ。