2000/05/31 (水) 00:22:07 ▼ ◇ [mirai]日本神話によれば、国生みの途中で伊邪那美命は死して黄泉へ堕ち、残された伊邪那岐命は現世に連れ
戻そうとして失敗します。
その時の黄泉の汚れを落とすため、”筑紫の日向の橘の小門の阿波岐原”で禊祓をし、その最後に三貴神が
誕生しました。
喜んだ伊邪那岐命は、三貴神にそれぞれ三界を統べるように言い渡します。が、須佐之男命は「母に会いた
い」を泣き叫び続け、おかげで地上は荒れ果てました。
仕方がないので、伊邪那岐命はそれを許し、須佐之男命は姉に報告してから行くと高天の原に昇りました。
その後、”天の安の河原の誓約””天之岩戸隠れ”は略。
須佐之男命は悪さが過ぎたので、地上に落とされました。
そして、”八又の大蛇伝説”へと繋がります。
以上、基礎知識。
要は、この時点で天津神々は、地上を平定出来ていなかったのです。
豊葦原中津国には、語問いし”磐根・木根立・草の片葉”と”荒振る神々”が蔓延し、人はそれに脅えて暮ら
していた。
”八又の大蛇”もその”荒振る神”の一。
水霊(ミズチ)の巨大なものですが、それは元先が八つに分かれ、八つの谷八つの丘にまたがる程だった、
……って、要は巨大な河です。
それが年毎に、”奇し稲田”をさらって行くと嘆いていた訳ですね。
『荒振る自然が神だった』
ここで一つ。
巫は、
宗教的には”神道”ですが、
信仰的には”万物霊思想の自然崇拝”です。
何が言いたいか。
後の国津神の平定、天孫降臨により、多くの”服わぬ神・民”が退治され、姿を消し、そして、豊葦原の中津
国は平和になった。
この時、多くの者達が闇に葬られたしまった。
土蜘蛛と言うのが、本来人であったことは、知識のある人ならご存知の筈。
安倍晴明の母、”妖狐クズハ”も、実は被差別民と言う説があります。
古来、特殊な力のある者は、権力者にとっては危険だった。
あの子たちは…昔話にあるような…そんな忌むべき存在ではないです…。
本当に…いい子たちだから…、だから…こんなに辛くて、悲しい…。