2000/06/04 (日) 23:37:19 ▼ ◇ [mirai]壁一面を覆い尽くした二百冊近い日本漫画。
大学の教材は数冊だけで、片隅に追いやられている。
「これまで読んだり、集めたりしたものを捨てていなければ、千冊は超えちゃう」
と、自称「アニメ・オタク」の印旦妃さん(21)は
何やら誇らしげな表情を浮かべた。中学生のころから、買い揃えたものだ。
翻訳板もあるが、ほとんどが原書だ。
日本の漫画が圧倒的多数を占める理由を、こう説明する。
「市場に出回っている割合や、ストーリー性、絵のレベルも日本のほうがはるかに高い。
韓国の漫画は日本のものを真似ているにすぎないし、お金を払うんだから良いものを選ぶのは当たり前」
翻訳がいい加減なように感じられ、日本語のニュアンスを直に感じ取ろうと、原書を手にした。
祖母に聞いたり、辞書を調べたりしながら、高校時代に日本語をマスターした。
「似ているようで異質な」隣国・日本を知るのは面白い。
旦妃さんは、インターネットの「コスチュームプレー」同好会の発起人でもあり、
日本の漫画やアニメ、ゲームソフトなどのキャラクターの衣装を十着以上持っている。
コスプレは、九十七年冬、八人で立ち上げたものが、現在、千人を超す規模になった。
女子中高生が七、八割を占め、普段は月に一度、夏休みや冬休みには毎週イベントが催される。
彼女らに当初は、「何だ、何だ。親日派か?」
「宗教団体か?」などと、けげんな視線が注がれた。が、今では、小学生からも、
「カードキャプターさくらだ」
「セーラームーンだ」
などと歓声が上がる。
衣装を着て演じることで好きなキャラクターと一体感を感じ、
瞬く間に別人に変身する快感が、コスプレにはまる理由だという。