色あせてきた肩の出たドレスが、私とあいつを結ぶ唯一の絆。 そして、その場所でただ一人待ち続ける私の意志。 こんなものが役に立つとは思わなかったけど、今の私にはすがるものがないと挫けてしまいそうだった。 あいつの心は私には向いていなかったかもしれない。 あいつの心にはいつだって他の事で占められていた。 私が入り込む余地なんて無いのかもしれない。 そう思う度に、ここで待ち続ける私の姿は、滑稽なもののように思えてしまい、頭を振ってそんなくらい考えを打ち払うのだ。