その5 目が覚めたのは、お昼近くになってのことだった 「あら目が覚めたの、栞ちゃん?」 「…秋子さんどうしてここに?」 「裕一さんが倒れたって聞いたから、それでね。」 「あっ、裕一さん!裕一さんはどうなったんですか?大丈夫なんですか?」 「…そのことを話すために、わたしはここに残ったんです。 名雪は疲れて、眠そうだったので帰しました。」 秋子さんはとても悲しそうだったけど、私は裕一さんのことで頭がいっぱいだった 「それで、裕一さんは?」 「栞ちゃん、信じられないような話だと思うけど、聞いてちょうだい。」