「じゃあ出かけよう」「あぅーっ・・・」 「真琴?」「あぅーっ・・・」 「ずっと、いっしょにいられるようにな」「あぅーっ・・・」 「ほら、足元を見て、気を付けて歩けよ」「あぅーっ・・・」 「大丈夫。手、繋いでいてやるから」「あぅーっ・・・」 「おまえは、よくここから落ちたからなぁ」「あぅーっ・・・」 「じゃあ出かけよう」「あぅーっ・・・」 「次、真琴の番だぞ」「あぅーっ・・・」 「ご本は?」「あぅーっ・・・」 「どうしたんだよ、真琴…」「あぅーっ・・・」 「楽しいぞ、真琴」「あぅーっ・・・」 「おい、真琴。起きてるか?」「あぅーっ・・・」 「真琴……」「あぅーっ・・・」 「楽しいぞ、真琴」「あぅーっ・・・」 「『そのときはふたりで一緒になろう。結婚しよう』」「あぅーっ・・・」 「真琴ぉ…」 とすっ、とその腕が俺の手から地面に落ちて… ちりん… 最後の音をたてた。