2000/07/06 (木) 09:35:27      [mirai]
       6月某日、最後の晩餐がありました。 
            集まったのは、ACCSから警告が来ていた者の中で、 
            『彼』の呼びかけに応じた7人。 

            都内のI区に有る居酒屋でそれは始まりました。 
            『彼』は開口一番 
            「僕達は逮捕されるかもしれない、だけどそれで 
            一時の行動を阻止する事は出来ても、僕達の理念まで 
            破壊する事は出来ないと思う。」 

            警告が来た時点で、サイトを破棄し、活動を停止 
            していれば、今回の事態は起こらなかったと思い 
            ます。だけど、僕達は敢えてその通りにはしませ 
            んでした。 

            2年間、何の信念も無く活動し、日本のR@M界を 
            リードしてきたわけでは有りません。もはやほぼ 
            入手不可能となったソフトのR@Mを配布する事が、 
            新たなユーザ層の開拓に大きく貢献しているのは 
            間違い無い事なのです。そしてそれは、停滞化 
            しているゲーム界に、新しい風を吹き込む活力に 
            なるとも目論んでいます。 

            私自身かつて、ソフトウェア開発を職として 
            持っていた時季があります。当時、開発に参加した 
            ソフトがもてはやされ、そして時代の流れとともに 
            忘れ去られていった、という経験を持っています。 
            忘れられるのは当然です、ですが一抹のさびしさを 
            感じずにはいられませんでした。3年前、インター 
            ネットを始めて、怖い物見たさにUGサイト巡りをして 
            いたとき、あるR@Mサイトに出会いました。そこで私は 
            自分が製作した、あのソフトのR@Mに再会しました。 
            このとき私は、無許可にR@MをUPされた事に対する怒り 
            より、懐かしさと、今だそのソフトが必要とされている 
            と言う事の、なんとも言えぬ喜びのほうが大きかった 
            ものです。 

            当時、ゲーム機の世代交代も軌道に乗り始めた頃で、旧 
            作のリメイクも頻繁に行われているようでした。リメイク 
            で益を獲るのは、著作権を持っているメーカと、リメイクに 
            関わった人達です。オリジナルを開発し、その後社を去って 
            いった者には何も有りません。当然と言えば当然です。だけど 
            あのソフトは、確かに私達が作ったものなのです。釈然としない 
            気持ちが有った私は、そのサイトとの出会いを皮切りに、この 
            世界へと足を踏み入れました。 

            その後の『彼』との出会いや、彼の啓蒙を受け入れる事によって、 
            私は、自身の行動を裏付けしていきました。そしておよそ2年前 
            『彼』の新規サイト開設に立会い、そして一メンバーとして『彼』を 
            支えつづけてきたつもりです。 

            今現在、私は逮捕されていません。しかし、かなり深く関わって 
            いる私を見逃すはずは無いと確信しています。もし逮捕されたと 
            しても、私は転向するつもりは有りません。すべてを承知の上 
            です、世の中のためにも、忘れさられる物たちのためにも。 

            釈放されたなら、また新たな活動を始めたいと思います。 
            己の、そしてみんなの理念を胸に…