しばらくして、一番上の姉が帰ってきた。 耕一より三つ年上の中学生で、きれいで優しそうな女の人だった。 頭をなでられ、優しく微笑まれたとき、耕一はドキドキし、息苦しくなり、思わずその手を払いのけてしまった。 そして、逃げるように奥へ引っ込んだ。 生意気ざかりの耕一は、子供扱いされるのがたまらなく嫌だった。 そして、高鳴る鼓動を気付かれたくもなかった。