眼がさめたときは、真暗闇でした。静かで何の音もしません。 美紀子「痛い」とうなっていたので生きているんだな、と思いました。 夫の足が私の肩に乗っています。ゆかりの姿は見えません。充芳の姿も見えません。 遠くで「お母さん」とう声が聞こえました。 間違いなく充芳の声なのですが、私は声も出ず、身動きもできぬ状態です。 やがて、充芳の声は聞こえなくなりました。あれが最後の声だったのでしょうか。