【声】「おはようございますっ」 どんっ、と体当たりするように誰かが俺の背中にくっついていた。 首を動かして、視線を後ろに向ける。 真冬の学校。 所々に残る雪。 雪解けの水で湿った赤煉瓦の上に、ひとりの少女が立っていた。 【栞】「えーっと…」 【栞】「すいません、嬉しくて体当たりしてしまいました」