2000/08/29 (火) 01:02:11 ▼ ◇ [mirai] 第二十一条
養子縁組の制度を認め又は許容している締約国は、児童の最善の利益について最大
の考慮が払われていることを確保するものとし、また、
(a) 児童の養子縁組が権限のある当局によってのみ認められることを確保する。こ
の場合において、当該権限のある当局は、適用のある法律及び手続に従い、かつ、
信頼し得るすべての関連情報に基づき、養子縁組が父母、親族及び法定保護者に
関する児童の状況にかんがみ許容されること並びに必要な場合には、関係者が所
要のカウンセリングに基づき養子縁組について事情を知らされた上での同意を与
えていることを認定する。
(b) 児童がその出身国内において里親若しくは養家に託され又は適切な方法で監護
を受けることができない場合には、これに代わる児童の監護の手段として国際的
な養子縁組を考慮することができることを認める。
(c) 国際的な養子縁組が行われる児童が国内における養子縁組の場合における保護
及び基準と同等のものを享受することを確保する。
(d) 国際的な養子縁組において当該養子縁組が関係者に不当な金銭上の利得をもた
らすことがないことを確保するためのすべての適当な措置をとる。
(e) 適当な場合には、二国間又は多数国間の取極又は協定を締結することによりこ
の条の目的を促進し、及びこの枠組みの範囲内で他国における児童の養子縁組が
権限のある当局又は機関によって行われることを確保するよう努める。
第二十二条
1 締約国は、難民の地位を求めている児童又は適用のある国際法及び国際的な手続
若しくは国内法及び国内的な手続に基づき難民と認められている児童が、父母又は
他の者に付き添われているかいないかを間わず、この条約及び自国が締約国となっ
ている人権又は人道に関する他の国際文書に定める権利であって適用のあるものの
享受に当たり、適当な保護及び人道的援助を受けることを確保するための適当な措
置をとる。
2 このため、締約国は、適当と認める場合には、1の児童を保護し及び援助するた
め、並びに難民の児童の家族との再統合に必要な情報を得ることを目的としてその
難民の児童の父母又は家族の他の構成員を捜すため、国際連合及びこれと協力する
他の権限のある政府間機関又は関係非政府機関による努力に協力する。その難民の
児童は、父母又は家族の他の構成員が発見されない場合には、何らかの理由により
恒久的又は一時的にその家庭環境を奪われた他の児童と同様にこの条約に定める保
護が与えられる。