>地蔵 投稿者:   2000/09/08 (金) 14:59:55      [mirai]
> > 探そうともネタの方向を変えようともしないでそのような反応をするから氏ねと言われるんだよ(;´Д`)
> こんなのネタの袋小路じゃないか(;´Д`)

 福本信行である。「カイジ」「アカギ」「天」麻雀漫画、賭け事漫画のスーパースターの福本信行についての考察。うっ
かりアカギのコミックスを集めてしまったので語ってもいいだろう。

 まず、絵は独特である。ただの下手を超えて、もうピカソ的キュービズムかもしれない。単純化された絵からは表情が読
み取れない。類型化された表情からはその真意が汲み取れない。それが次に述べる特徴と合致する。
 また、モノローグが多い。特に第三者(もしくはナレーション)による状況の説明が多い。それどころか状況をどう認識
するべきかまでがとうとうと説明される。読者はそれに従えばよく、何も考えなくていい。これは表情が読み取れない(画
で説明しない)漫画において救いとして機能する。

 単純化して考えると、わかり難い印象をあたえながらその実、非常にわかりやすい漫画となっている。
 「カイジ」がもっとも顕著かもしれない。その内容において「世の中の成り立ちをまず難解にかいて次にあっさりと説明
してみせる」という手法である。これが麻雀のルールに置き換わると「アカギ」や「天」となる。

 まあ、そういったワケで漫画読者が以前にも増して読むことにパワーを使わない、頭を使わなくなった状況を受けて、全
てを平らに解説する(それこそどういう感情で受け止めるべきかすら解説する)福本信行漫画は、ある種現状を映していて
興味深い。

http://member.nifty.ne.jp/shimaguni/99_11.htm

参考:2000/09/08(金)14時46分33秒