投稿者:   2000/09/27 (水) 12:08:25      [mirai]
 とても幸せだった…。
 それが日常であることをぼくは、ときどき忘れて しまうほどだった。

 そして、ふと感謝する。

 ありがとう、と。

 こんな幸せな日常に。

 水たまりを駆けぬけ、その跳ねた泥がズボンのす
 そに付くことだって、それは幸せの小さなかけら
 だった。

 永遠に続くと思ってた。

 ずっとぼくは水たまりで跳ね回っていられると思
 ってた。

 幸せのかけらを集めていられるのだと思ってた。

 でも、壊れるのは一瞬だった。

 永遠なんてなかったんだ。

 知らなかった。

 そんな、悲しいことをぼくは知らなかった。

 知らなかったんだ…。

 「えいえんはあるよ」

 彼女は言った。

 「ここにあるよ」

 確かに、彼女はそう言った。

 永遠のある場所。

 …そこにいま、ぼくは立っていた。