投稿者:   2000/10/02 (月) 03:21:24      [mirai]
終身雇用の崩壊、リストラ、倒産・・・かつては夢のように語られていた脱サラも、今では
「背水の陣」を意味する言葉になりつつあります。さらに、学生にいたっては就職することす
らままならない状況。でも、考えてみれば、それって会社に甘えている証拠なのでは?会社が
頼もしく、誇らしく、親のように甘えることのできた時代は、もう終わっているのかもしれま
せん。そんなときこそ、自分の能力を信じて、自分サイズの会社=マイカンパニーを建てるべ
きです。小さなマイカンパニーを武器に、サバイバル時代を生き抜く方法をご提案します。

●大学生になったら、まず会社をつくろう。

企業が求めているのは即戦力です。在学中に生きたビジネスを体得しておけば、就職にも有利。
もちろん、マイカンパニーが安定すれば、就職する必要もなくなります。とりあえずバイトレ
ベルの収入でもいいから「売上げ」として計上してみてはいかがでしょうか?また、商法や
経営を学んでいる学生であれば、自身の経営実践をとおして「合資会社」を卒論のテーマにし
てみるのもいいかも。

●サラリーマンは在籍中に会社をつくろう。

これは大きな冒険かもしれませんが、極秘裏に設立するのではなく、きちんと事業計画を立て
て、オフィシャルに行うこと。当面は勤務している会社がクライアントです。会社と交渉し
「年俸」を決める。それが主な売上げになります。取引は年間契約。会社以外にもクライアン
トを広げていけば、比較的安全に独立することが可能です。会社側もリストラではなく、この
ようにポジティブな独立支援制度を整備していくべきではないでしょうか。企業内起業などに
も、合資会社は最適です。

●個人事業主も法人になろう。

インターネットのショッピングモールなどで思いがけず利益をあげて、法人化を考えている人。
事業計画1枚で株式上場を狙うのもいいですが、そこには危険な落とし穴もいっぱいあります。
まずは身の丈で会社づくりをしてみませんか?やはりこれからの時代、ネットバブルなどと呼ば
せない、堅実経営がいちばんです。すでにご商売をはじめられて、設備一式がそのままお使いに
なれるのであれば、わずかな費用で法人になれます。

●組合運営も検討してみては。

能力ある個人を集めて、仕事受注のセンター窓口を運営するイメージです。マイカンパニーとは
離れてしまうかもしれませんが、他力本願もときには必要。とくにSOHOのまとめ役には最適な
形態かもしれません。方法としては、センター運営者が無限責任社員になり、能力ある個人を無
限責任社員または有限責任社員として参画させる。通常のギャランティに加え、利益に応じて
決算時に配当をだすという仕組み。それぞれの個人が自立したカタチで仕事をしつつ、しかも
全体が連携体制にあるという、まさに組合ならではの組織形態です。

●資産の有効活用にも一役。

あなたが土地や建物などの資産をお持ちで、経営のプロに運用をまかせたい場合、合資会社の
システムが活用できそうです。実際、アメリカではこの形態が広く使われています。具体的
は、あなたが有限責任社員として資産の提供(出資)を行い、その運用を第三者である無限責
任社員に一任する仕組みです※。あなたは経営にタッチする必要がなく、いざというときに経
営責任を問われる心配がありません。利益に対する配当は定款で決められますし、法的に十分
な拘束力を持ちます。あなたが資産を持ってない場合なら、その逆を考えればいいわけですね。
※ただし、会社(法人)は無限責任社員になれません(商法第五十五条)。あくまで個人との
契約になります。

●無借金会社が基本です。

借金せずに商売を始めること。それはたしかに至難のワザかもしれません。しかし、そこは
智恵の出しどころ。お店がほしい・・・のはわかりますが、無店舗でやれる方法はないか?ス
タッフや宣伝も必要でしょうけれども、経費をかけず効率的な方法はないか・・・徹底的にア
イデアを絞れば光明が見えてくるハズ。お金ではなくアイデア、設備ではなくノウハウで商売
するのが人的会社=合資会社の醍醐味というものです。大きく儲けることはできないかもしれ
ませんが、汗を流して着実に実績を積んでいけば、いつかは理解ある出資者に巡り会えること
でしょう。勝負するのはそれからでも遅くはないと思います。