投稿者: 2000/10/09 (月) 01:46:27 ▼ ◇ [mirai]迷いと惑いが青春の特徴であり特権でもある。それだけに、恥も多く、失敗も多い。恥なしの
青春、失敗なしの青春など、青春の名に値しない。自分に忠実に、しかも大胆に生きようと思う
ほど、恥もより多くなるのが通例である。
迷いと惑いの
挙げ句、生き方の選択に失敗して、ついに失敗したままの人生を送ってしまうなど、ありふれ
た話だ。青春の前にはあらゆる可能性が開けているなどとよく言われる。そのとき”あらゆる
可能性”にはあらゆる失敗の可能性もまた含まれていることを忘れてはならない。
先に述べた精
神だけが老化した青年とは、実は、あらゆる失敗の可能性を前にして足がすくんでしまった青年
のことである。彼は口を開けば人生にチャレンジしない自分の生き方についていろいろ聞いたふ
うのことを言うかもしれない。しかし、真実は、彼は人生を前にして足がすくんでしまっている
というごく単純なことなのだ。
また、あらゆる失敗の可能性を忘れている人は、いかに大胆に生きようと、無謀に生きたという
だけである。あらゆる失敗の可能性を見据えつつ大胆に生きた人こそよく青春を生きたというべ
きだろう。