これも素敵だった。切なかった。誰にでも青春というものがあって、それは、 ある人にとってはもう何年も前に終わってしまったものかもしれないし、 ある人にとっては今まさに真っ盛りかもしれないし、ともあれ青春で、 それは実はあんまりかっこいいものじゃなくて、けっこうドジだったり、 みっともなかったり。けっして他人に対して誇れるようなものじゃなくて。 でもそのかっこ割るさも何にもカモすべてをひっくるめて、どうしようもなく 淡くて、切ない。それが青春なわけで。この夜の爆風スランプの歌にはそんな気持ちが ぐるぐるに渦巻いてた。だから、涙が込み上げた。連中がコミックバンドか どうかなんて、この際まったく関係ない。どっちでもいい。とにかくあの夜のBAKUFU の歌は泣けた。この事実だけがぼくにとっては大切だった。